2023年10月31日火曜日

『たからもの』こぼれ話

『たからもの』本文

今回気をつけたのはただひとつ。『獣の奏者』の丸パクリにならないように、という点だった。

実を言うと、私は『獣の奏者』の『Ⅲ 探求編』『Ⅳ 完結編』『外伝 刹那』しか読んでいない。『Ⅰ 闘蛇編』と『Ⅱ 王獣編』は、原作は読んでおらず、アニメをたまに見ていた程度なので、『獣の奏者』の世界をきちんと知っているとは言い難い。

だからあまり偉そうに語ってはいけないのだが、それでも読破した三冊を読んでいるとき、「うおおお、この場面!このセリフ!グレクロでやってほしい!」というところがたくさんあった。イアルさん(主人公エリンの夫)とグレイのキャラが被る被る。と勝手に喜びで狂い悶えていた。

特に『外伝』の表題作『刹那』は、デートあり初夜あり同棲生活あり命がけの出産ありと「うおおお、この場面(以下略)」のオンパレードだった。

セリフとか設定とか「『獣の奏者』になんか似てるぞ。パクったのでは?」と思われたなら、それは「はいそうです。パクらないようがんばったけどパクリになってしまいました」と謝るほかない。

特に「自分の命はもう自分一人のものではない」というくだりとか、「生まれる子は重い運命を背負わされる」というようなセリフとか。素晴らしい作品に触れるとすぐそれの劣化パロディを作ろうとするのは素人によくあることだが、それにしても恥ずかしい限りだ。

2023年10月25日水曜日

『オルゴールと子守歌』こぼれ話

『オルゴールと子守歌』本文

「あとがき」にも書きましたが、『異国迷路のクロワーゼ』の挿入歌『たからもの』をクローディアに歌ってほしいという思いから書いた話です。丸パクリするわけにはいかないので歌詞は作りましたが、やはり難しかったです。

オルゴールがマルディアスにあるのか、という気もしましたが、それはこの際置いておきます。

それより、シリンダーオルゴール(よくある箱型のもの)で演奏できる時間は、小さいもの(作中に出てくるようなもの)だと15秒程度、大型のものでどんなに長くても45秒程度だそうです。

その15~45秒の曲をシリンダー(筒)の回転が止まるまで繰り返し流すというのが本来のシリンダーオルゴールなので、1分30秒の曲をまるまる演奏するということは現実にはあり得ないようです。

インチキになってしまうが、どうしても歌の全部がオルゴールで流れるということにしたい。まあいいやファンタジーだし。ということで、作中のオルゴールは「物理法則を無視した実在しないもの」です。ご了承ください。 

赤ちゃんが歌をせがむというくだりは、筆者(保育園勤務)の経験によります。

絵本や歌など、気に入ったものを「もっかい!」(このとき、たいてい指を一本立てる)とせがむ子供はたくさんいます。とても可愛いのですが、一人の子供だけにじっくり関わることができないのが保育士の悲しいところです。それでも他の子にも聞かせるという名目で3~4回歌うことはままあります。

2023年10月21日土曜日

オリキャラの話

容姿

グレクロの子供、ということで、初めは「髪と目の色がクローディアに似ている男の子」を考えていた。

子供とグレイが旅をするという設定は最初から決めていたので、子供が男の子だと「無口で無愛想だが心根は優しいお父さんと子供」という、『獣の奏者』の「探求編」「完結編」の丸パクリ状態だなあと思った。というか、子供のキャラがジェシと被ってしまって修正が利かなくなった。

『GUNSLINGER GERL』のヘンリエッタが好きということもあり、「お父さんと小さな女の子」って萌えるなあと思い始め、子供が女の子という話も考え始めた。で、いつしかそちらの方にのめり込んでいった。

女の子だったら、髪と目の色はグレイと同じにしようと思ってそうした。イラストを描いてみたら思ったより可愛くなった。



 名前

初め、先に述べたように『GUNSLINGER GERL』に出てくるヘンリエッタが好きなので、「ヘンリエッタ」にしようと思っていた。
でも、あまりにまんまなのもなあ、フランス語読みの「アンリエッタ」か、『GUNSLINGER GERL』で「ヘンリエッタ」の元になった「エンリカ」のどちらかにしようか、と思い始めた。

同作品から「クラエス」か「アンジェリカ」もいいなあと思ったが、結局やめた。

女性冒険家の名前(ウィキペディアで出てくるようなの)から取ろうとも思ったが、どうもピンと来ない。
もしくは、「エリス」をもじった名前か、たぶんエリスの元になったであろうギリシャ神話の「アルテミス」から取った名前(アルテミシアとか)か。と思ったが、これもいまいち可愛くないなと思った。

結局、昔世界史で習った「エンリケ航海王子」(ただし、この人本人が冒険家だったわけではないが)の女性形だし、響きが可愛いから、という理由でエンリカにした。

『GUNSLINGER GERL』にもエンリカは出てくるが、名前以外はそちらをイメージしたわけではない。

2023年10月12日木曜日

言い間違い

 他人の言葉の間違いがいちいち気になる、という面倒くさい性格をしている。

「それを言うなら○○だろう」とか、「助詞が間違っている」とか。自分でも鬱陶しい性格だと思うが、気になるものは気になるのでどうしようもない。

自分だってかなり言葉を間違えて覚えているというのに。小説を書いていて、そういえばこの言い回しはこういう意味でいいのかとネット検索すると、覚え違いが判明するということがよくある。あと、「本来は間違っているが、間違えて使っている人が多いので近年そちらの意味も認められてきた」というものの「間違っている方」しか知らなかったり。

こんな私だし、他人様の作品の悪口を言ってはいけないと分かっていても、それでもあえて言いたい。

ラブシーンで「接吻」と書くべきところを「口吻」としている作品をいくつか見かけた。
頼む!そこは「接吻」だ。「口吻」は「口先(くちさき) 。口もと。転じて、物の言い方。話し方。口ぶり。」だ。せっかく今まで素敵な文章でラブラブで、一番いいところだというのに!「接吻」が「口吻」になっていては台無しだ。…という具合にいちいち心の中で叫んでしまう。

私もラブシーンの一番いいところで言葉を間違えないようせいぜい気をつけたい。

2023年10月10日火曜日

おすすめ動画

 [ゆっくり劇場]ミンサガ・幻の9人目

投稿主さんが注意喚起している通り、エミュレータ、パッチ、チート等を使用しているのでそれらが嫌いな人にはお勧めできないが、動画の内容は本当に面白い。

シェリルが主人公で、フリーレ、おやびん、ダーク、詩人の5人パーティで冒険するという物語。トンデモ展開やツッコミどころが満載だが、会話のテンポが良いし、ゆっくりキャラの5人が表情豊かでとにかく可愛い。もともとおやびんは大好きだったが、この動画を見てシェリルとフリーレも好きになった。

イベントを物語の一環として自然に消化していくし、(この動画において、の話だが)各キャラの嗜好や苦手なものがはっきりしていてそれがまた面白い。とにかく、どの話も必ず笑えるポイントがあって、笑い過ぎて腹が痛くなった。戦闘中もとにかく喋るし。他のキャラクターでも、パーティ組んでると、きっとこんな風に喋るんだろうなと思えて楽しい。

2023年10月5日木曜日

『手を当てていて』こぼれ話

『手を当てていて』本文

 『ポプラの秋』(湯本 香樹実/新潮文庫)という本がある。

主人公(25歳女性)が、かつて暮らしたアパートでの、大家のおばあさんとの日々を回想するという物語。

(以下、『ポプラの秋』ネタバレあり)

『ゆうべ見た夢』こぼれ話

  『ゆうべ見た夢』(R-18) 地元のラジオ番組でかなり昔(四半世紀くらい前)に紹介された、「子供に夫婦の営みを見られちゃった事件」を参考に書いた。 (以下、センシティブな表現を含むので読みたい人だけどうぞ)