2025年1月6日月曜日

『小さな手』こぼれ話

『小さな手』本文 

元ネタは、赤ん坊のハンドリガード(生後2~4か月頃の乳児が自分の手を見つめる)が可愛いと思ったことと、『ちいさいモモちゃん』シリーズに出てくる「タッタちゃん、タアタちゃん」。

と言いながら、私は実際にハンドリガードを目にした記憶がない。用語として知っているだけだが、かなり昔、アニメーション作家のラレコさん(『やわらか戦車』『ガッ活!』等が代表作)が、赤ちゃんだったお子さんが自分の手を見ていて、「その手は、大きくなったらいろんなことができるようになるのだぞ」というような文章を書いていたのを見た覚えがあったので、それをふと思い出した。

(追記→ラレコさんのブログの当該記事)けっこう覚え違えていた…。

『ちいさいモモちゃん』の「タッタちゃん、タアタちゃん」は、靴下の名前。ママがアカネちゃん(モモちゃんの妹)のために編んだ靴下が左右不揃いで落ち込んでいたら、モモちゃんが「どっちがタッタちゃんでどっちがタアタちゃんかすぐわかるでしょ?」と励ます というエピソードがあったと思う。終盤の、クローディアの編んだ靴下も左右不揃いというのはここから来ている。

これを読んだ20数年前は、「あほくさ」と冷ややかな目で見ていたが、年を取ってみるとなんとも感動的だとすら思うようになっていて自分でも驚いた。

2024年12月30日月曜日

ノラネコぐんだん

工藤ノリコの絵本『ノラネコぐんだん』シリーズが2歳児(誕生日が来ると3歳になる子供)クラスの部屋にある。

ご存知の方もいらっしゃるだろうが、このシリーズ、毎回犬の「ワンワンちゃん」が営む様々な食べ物の店に、ノラネコぐんだんが夜中に侵入→商品を食い散らかした挙句、なにかしら事件が起こり「ドッカーン」と大爆発→店が壊滅→ワンワンちゃんにノラネコぐんだんが叱られる というのが大まかなあらすじである。

3歳5か月のKくんは、このラストのやり取りを気に入り、保育士がワンワンちゃんの「あなたたちは、こんなことをしていいとおもっているのですか?」という台詞を読むと、

「おもってないましぇん」(ノラネコぐんだんが「おもってません」と答える部分)

と答える。

当初は「おもいましゅ」と言っていたらしいが、担任に「そこは“おもってません”だよ」と教えられ、以後は「おもってないましぇん」と答えるようになったらしい。ちなみに、この後ワンワンちゃんは「では、わるいことをしたとおもいますか?」と問い、ノラネコぐんだんは「おもいます」と答える。そこはKくんも「おもいましゅ」と答えている。

2024年12月15日日曜日

『雪の歌声』こぼれ話

『雪の歌声』本文(R-18)

 書き始めたときは、タイトルを『いじわる』にしようと思っていた。

エロ小説を書くときは、一応毎回なにかしら新しいことに挑戦しているつもりで、今回は「焦らしプレイ」を取り入れてみた。言うほど焦らしていない気もするが、とりあえずクローディアが涙目で「いじわる」というシーンを入れたかった。

しかし、肉付けしてラストシーンを書いているとき、「『雪の降る音』ってタイトルにしようか」と考え直した。村山由佳の『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズ4巻のタイトルのパクリだが、響きが美しくて気に入っているので使いたいなと思った。でもなあ、丸パクリはちょっと、と思っていたとき、昔読んだ安房直子作品『北風のわすれたハンカチ』を思い出した。

「北風」(の精)が、「音楽を教えてほしい」という主人公のくまのところに現れるが…という物語。ネタバレになるが、最後にやって来た北風の少女が、くまに「雪の歌」について教える場面がある。

つまり、「雪の歌」のくだりはここを模している。いずれにしても私は名作のパクリしか書けない。

2024年11月25日月曜日

こうのとり

 アンデルセン童話の『こうのとり』という話が印象に残っている。

 コウノトリをいじめる内容の歌を歌う男の子と、それをなだめる男の子を見て、コウノトリのお母さんが我が子たちに「私たちは、人間の赤ちゃんを運ぶのが仕事なの。意地悪な男の子のところには死んだ赤ちゃんを、優しい男の子のところには弟と妹をいっぺんに連れて行ってあげましょう」と話す という物語。

 私は、この話を読んだ時小学校の低学年だったが、「コウノトリめ、弟や妹なんか要らないという子供だっているのに、とんでもないことを考えるものだ」とコウノトリの母親に対して怒りを覚えた。 これは、私は弟が生まれてもあまり嬉しくなかったことや、弟が乳幼児の頃、「あーマジ弟なんかいらねー!」という状況(描いた絵に落書きされた、おもちゃを壊された、お菓子を食べられた等)に何度も直面したことによる。

 大人になった現在でも、「優しい男の子の家が貧しくてそれ以上子供を育てられなかったら、優しい男の子が奉公に出されて奉公先でつらい思いをするかもしれない。コウノトリの考えはあまりに軽率なのでは」と思う。

アンデルセンがこの考えを聞いたら「それは違う」と反論するかもしれないが、この話は現代の価値観にはあんまり合わない気がする。弟や妹が欲しいという子供も確かにいるけどね。

2024年11月17日日曜日

七五三モンチッチ

 AI(ChatGPT)生成作品を元に描いた。


「お宮参りにやって来た男の子と女の子のモンチッチの画像を生成してください。」とChatGPTさんに頼んだら、こんな絵↓を描いてくれた。


擬人化したのはまあいいとして、足元のピンクの物体が気になる。

2024年10月9日水曜日

ウルトラ怪獣全百科

 小学2年の時、父親の実家である九州に行くことになった。

父親は「早く着けるように」と朝早い時間の切符を買ったのだが、到着時刻を確認しておらず、それがひかり号(当時はまだ「のぞみ」はなかった)なら4時間程度で着くところを6時間半掛かるこだま号の切符だと直前になって気づいたらしい。夏休みだったので既に変更できなかったのか知らないが、そういうわけで早朝から6時間半、各駅停車の新幹線に乗り続けた。

私はそのとき、弟が買ってもらったはずの『ウルトラ怪獣全百科(オールひゃっか)』という分厚い本を持っていき、ひたすらそれを眺めて退屈をしのいだ。

それは、『ウルトラQ』から『ウルトラマンレオ』までの怪獣を多数(「全」とあるが、一部載っていない怪獣・超獣もいる)掲載した本で、ちょうどその時期『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』が深夜に放送されていた(毎週2本立てだった)(母が録画しておいてくれた)のを見ていたのもあり、「ふーん。この怪獣、この星から来たのか」「弱点はこれか」等興味深く読んだ。『ウルトラQ』の原始怪鳥リトラが可哀想だったことと、放送を見たことがない『ウルトラマンレオ』の円盤生物が、設定だけでも特に怖かったことを覚えている。

カラー口絵も少しあるが、怪獣の紹介ページは白黒だったので、不気味さが際立っていた。後年、カラーの怪獣の映像を見て「あれ?あんまり怖くないぞ」と拍子抜けした。だが、『ウルトラQ』は元が白黒なので、たぶん今見返しても怖いと思う。

2024年10月8日火曜日

ウルトラマンごっこ

 勤め先(保育園)に、最近ウルトラマンシリーズにドはまりしている3歳男児・Eくんがいる。

初代ウルトラマンから令和ウルトラマンにかけて全作品を見ているらしく、私が知らないウルトラマンについても語り出す。それでも、一番覚えやすく親しみやすいのか、「ジェロニモ! ピグモン! レッドキング! ダダ!」等の初代ウルトラマンと戦った怪獣の名前を叫ぶことが多い気がする。

ある日、「せんせー、レッドキングやって」というのでとりあえず「うおー」と言いながら手を怪獣っぽくしてやったら、彼のキックが私の手に当たり、私の爪が彼の脚を引っかいてしまった。以来、担任から「ウルトラマンごっこはやめてください」と禁止されている。Eくん本人が怪我をするだけでなく、興奮してパンチやキックを繰り出したEくんが他児に(その気はなくても)危害を加える恐れがあるからである。

広い場所で思い切り体を動かす遊びをさせたいところだが(一応、外遊びや散歩の時間は設けてはいるが)、ヒーローごっこは保育園では怪我の元なので禁止せざるを得ない。楽しいんだけどな、ヒーローごっこ。

『てのひらの月』こぼれ話

『てのひらの月』本文   モチーフにしたのは中島みゆきの『白菊』(アルバム『月-WINGS』収録)と、小川未明の『月夜とめがね』。 露天風呂で月を見ていて、『白菊』の歌詞の真似をして手にお湯を掬い月を映してみた。ものすごく小さくしか映らず、期待していたのと違ってがっかりした。それ...