書き始めたときは、タイトルを『いじわる』にしようと思っていた。
エロ小説を書くときは、一応毎回なにかしら新しいことに挑戦しているつもりで、今回は「焦らしプレイ」を取り入れてみた。言うほど焦らしていない気もするが、とりあえずクローディアが涙目で「いじわる」というシーンを入れたかった。
しかし、肉付けしてラストシーンを書いているとき、「『雪の降る音』ってタイトルにしようか」と考え直した。村山由佳の『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズ4巻のタイトルのパクリだが、響きが美しくて気に入っているので使いたいなと思った。でもなあ、丸パクリはちょっと、と思っていたとき、昔読んだ安房直子作品『北風のわすれたハンカチ』を思い出した。
「北風」(の精)が、「音楽を教えてほしい」という主人公のくまのところに現れるが…という物語。ネタバレになるが、最後にやって来た北風の少女が、くまに「雪の歌」について教える場面がある。
つまり、「雪の歌」のくだりはここを模している。いずれにしても私は名作のパクリしか書けない。
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