2024年2月18日日曜日

くさいラーメン

5歳の頃、父親が熊本の桂花ラーメンを冷蔵庫に入りきらないくらい注文したことがあった。

それから来る日も来る日も、桂花ラーメンを食べさせられた。ご存じの方もいらっしゃるだろうがこのラーメン、独特の強烈な臭気が特徴である。5歳の子供にとって、これは拷問に等しかった。

私が「臭いから嫌だ」と訴えても、「こんな美味いものを残すことは許さん!」と父親から一喝された。そのうち鼻息を止めるとにおいが分からなくなることに気付き、私は鼻息を止めて口呼吸しながらラーメンを食べた。

父親は数週の間、1日2~3食の桂花ラーメン生活を続けた結果、胆石になった。そしてそれから数年間、全くラーメンを食べられなくなった。

父親は発達障害だったのだと思う。気に入ったものを毎日毎食食べ続ける生活を数か月ないし数年続け、飽きると一切見向きもしなくなる。それだけならまだしも、他人にも自分がハマった食べ物を強要するので非常に迷惑だった。

それはともかく、私は成人するまで豚骨ラーメンが苦手だった。たぶん、今なら桂花ラーメンも美味しいと思って食べるかもしれない。ただ、毎日食べ続けるのは無理だと思う。

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  『ゆうべ見た夢』(R-18) 地元のラジオ番組でかなり昔(四半世紀くらい前)に紹介された、「子供に夫婦の営みを見られちゃった事件」を参考に書いた。 (以下、センシティブな表現を含むので読みたい人だけどうぞ)