グレイが子供を連れて旅をするという話のモチーフは、ドラマの『子連れ狼』である。
父と子の絆が感動的な作品で、特に北大路欣也版の主題歌『子らよ』は、思い出すと涙が出てくる。歌詞がグレイのイメージとも合っているし。グレイが親になったらこういうこと思いそう、という感じがする。
萬屋錦之介版も、重傷を負った一刀を大五郎が必死に介抱する場面や、名セリフ「未来永劫、父は我、子はそなたぞ!」など、思わず涙ぐむところがけっこうある。機関銃搭載箱車(=乳母車)とか、ぶっ飛んだものもいっぱい出てくるけど。
北大路版はそこまでぶっ飛んでなかったし、時代に合わせたというか、昔のものに比べると生ぬるい感じがしなくもないが、大五郎役の小林翼くんがものすごく可愛いので、そういうことは最早どうでもよくなる。また北大路版子連れ狼が見たくなった。